暮らし体験 by岩ちゃん

『塩を通して見えたこと』

こんにちは。岩橋勇歩といいます。

居候中は、がんちゃんと呼ばれていました。
ここでは、百姓庵での居候をするに至った背景や、百姓庵での生活を通して自分が考えたこと・感じたことを言葉にしてみようと思います。
どこかしら何かしらが、居候をしようかどうかと考えている方の参考になったら嬉しいなと思います。

***

「この風景が好きで、子供たちに残してあげたいんだよ。だから、塩をつくろうと思ったんだよね」
昨年の夏に出会ったとある塩職人の言葉です。
そんな考え方があるのか…!と強く揺さぶられました。

同時に、探し物をようやく見つけた時と似た感覚がありました。

この言葉を聞いてからというもの、
塩とは?

塩づくりをすることが、どうして風景を残すことにつながるのか?
僕の中に生まれた問い。しかも、それらはどうやら自分の真ん中に近いところに居座っている様子。

そんな背景から、今回の1週間居候をさせてもらうこととなりました。

目的は、塩づくりの現場を体感することとその周りにあるもののつながり、塩という存在をより深く捉えること。

***

居候生活の大まかなスケジュールは以下の通り。
朝7時:起床、塩炊き釜の火入れ

午前:作業

〜お昼ごはん〜

午後:作業

〜夜ごはん、お風呂〜

自由時間、就寝
シンプル。

決まった時間といえば起床が7時ということと、バル営業日はそれに合わせて動くことくらい。

作業内容は、製塩、農作業、商品整理、バル営業など。社員の方々もみんなが複数の事業に携わっている。

希望を伝えるとできる限り対応してくれる。ただし、天気やタイミングによっては希望通りにならないことも、といった感じ。それは仕方ない。
基本的に、チャレンジすることに対して背中を押してくれる。やってみることができる環境が、物理的にも精神的にも整っているなあと感じました。

僕の場合は、塩まわりの作業を希望し、薪をくべたり、海水を足したりといった、塩をつくる過程に携わらせてもらいました。初体験で、塩炊き小屋を任されることの緊張感。大きなチャレンジでした。
加えて、作業の合間や移動の時間で塩のことを中心に(時には脱線もしながら)いろんな話をしたのですが、とことんまで丁寧に答えてくれる。

僕とは親子くらいの年齢の差があるものの、言いにくさが全くなかった。

百姓庵のリピーターや居心地の良さの要因の一つであり、その姿勢が魅力の一つでもあると思います。
おかげで、

知りたかったこと、�知らなかったとこ、�知ってたけど分からなかったこと、�知ってるつもりになってたことが�整理され、思考はどんどん深まっていきました。

”塩は、水、油と並ぶ生命の基盤の一つ。それがそろって初めて、食べものが身になっていく”
”塩は地球誕生以来の記憶を含んでいて、それを食べるということは生命誕生以前からの長い長い地球の記憶を受け継ぎ、背負うということである。つまり、地球と同化し、その環境とそこに息づく生命たちの循環の一部となるということ”
”塩づくりの出発点は聞かれると、海でもあり山でもある。塩を構成するミネラル分は山から川を伝って海に流れ入る。一方、海は雨となって山に降り注ぎ、鮭や鰻などの遡上によって海の養分が山へと還っていく。その循環があっていい塩が作れる。風景(環境)を守ることといい塩をつくることは同義だ”
この1週間での僕の学びを言葉にするとこんな感じです。

”塩”は生命を維持するために必要な存在であり、またそれを”たべる”という行為によって、現代社会のシステムによく見られる分断を再び繋ぎ合わせることが出来たり、目を向けるきっかけになるのではないか。
森林伐採や天然林から人工林への転換が進み、雨水が山の養分を十分に受け取れないまま流れて山の現状。

ダムの建設や護岸工事、乱獲などによって、鮭たちが遡上できなくなっている川の現状。

たくさんの口に入れたくないものが浮かぶ海の現状。
目の前の事象だけが世界の全てではない。

繋がって、複雑に絡み合って、奇跡的なバランスの上に成り立っている。
自分が循環の一部であると思えた時、

自分の選択(買い物や生活環境、投票など)の先にどんな世界があるか

ということについて、想像せずにはいられないんじゃないかなと思います。In my case
そういった想像力を取り戻すことはとても大切だなあと感じました。

大収穫の居候生活でした。

これを毎日やってるのは大変だなあと思ったけど、みんなでごはんを食べたり、波の音や鳥の声に包まれながら作業をしたり、夜は満点の星空を見ながら物思いにふけったり。
この風景(環境)があるから、自分を満たす何かがあるから、この場所で生きている人たちがいるんだろうなあなんて、思ったりしていました。

次は夏にいきたい!海に飛び込みたい!

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Google フォト

Google アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中